前回の続きです。
ベルギーはブルージュの
グルーニング美術館にて。
ルーベンス
ヒエロニムス・ボス…と
天使から悪魔まで
天国から地獄までと、
カンバスは大きくはないけど
強烈な絵画を見ながら進んだ。
その中でも目を引いた、
不気味と思ったのがこれ。
【こちら】より拝借。
カンビュセス王の裁判より
「シザムネスの皮剥ぎ」
と後に知りました。
横領がばれたんだったかな?
(うろ覚えなので調べてね)
これね…
ネットやポスターで見るより
現物はもっと色鮮やか。
皮を剥いだところの赤は鮮明で
もっともっとリアル。
目を見開いてる表情も
もっともっと怖い。
実際のこの絵を前にしたら、
目を背ける人も多いかも?
どんなに立派な画集を買い求めても
美術館で見た時の感動は得られない。
時間を経て黒ずんだ絵ですら、
その奥に見える色の深さ、
鮮明な色が浮かびあがってくるから。
あの感じは画集やポスターにない。
この絵でいえば、
やっぱ剥がれた皮膚の赤が違った。
昔からのLa Sioraの会員様は
この絵がご記憶にあるかもしれません。
当時3,4部屋あったプレイルームの
ひとつのテーマが「教会」(懺悔)
室内は白、木の吊り台、革の拘束具、
窓にステンドグラスのシール。
陽射しが入ると、シールでも神々しい。
(ステンドグラスも作りたかったけどね)
脱線しますが、
吊り台、検診台、十字架等の着色は
時代劇のセットで使う、
古ぼけてみえる塗料を使用。
見えないところで凝ってました。
この「シザムネスの皮剥ぎ」の
ポスターが美術館の売店にありました。
これは!!
教会イメージのプレイルームに貼ろう!!
と買い求め、帰国後ワクワクして貼付。
暫くすると、
このお部屋が怖いというドミナが数名。
「夜遅い時は別のお部屋にして」
「夜はお掃除終わるまで
会員様に一緒にいて貰ってる」
文章にすると怖さが伝わりませんが
割と困った事態に陥りました。
私、オカルトもホラーも嫌いですが、
深夜に見に行ってみました。
…???べつに???
ちょっとゾクゾクするかもだけど
そういう風にお部屋を作ってるし。
「そのお部屋で声がした」
「何もしてないのに音がする」
「髪の毛を引っ張られた!」
事態はエスカレート、おさまらない。
霊能の本を出版をしてる友人に話し、
お部屋を見てもらうことに。
ドアを開けた瞬間、早速…
「うっ!」
様子が変わり、中に入りました。
「このポスター、何?!!」
「美術館で買ってきたの。
お部屋に合うから」
「駄目だよ、こんなの貼っちゃ!!
皮を剥がれた人の念が入ってるんだよ!」
「え?ただのポスターだよ?」
「ポスターでもダメなの!
塩をまいてから捨てなさい!」
かなり真剣に叱られました。
悪いのは私だった…
ポスター貼ってごめんなさい。
そのポスターですが、
お塩はまいたものの、
実は捨てずにとっておいたの。
(今だから言う、ごめん…)
いつの間にかなくなってたけど、
誰かに見つかって、
捨てられたんだったかな?
やっぱああいうものは
持たない方がいいのかもね。
私、自然の力も八百万の神も信じます。
でも幽霊は人の念でしょ?
って感じでしたが、今ならわかる。
…執着心に変わった念がいちばん怖い。
…人間がいちばん怖い。
強い執着心は、
人を不幸にする原因のひとつ。
手放すだけで自由になれるのにね。