2007年1月10日水曜日
ミトン:コミュニケーションの障害
メンタルな面はそんなに大きく違わないと思っているけれど、それ以外でヨーロッパと日本のSMの違いを大きく感じることがある。道具がそのひとつ。言うまでもなく西洋SMでは革やアイアンが多い。
道具について書いたらキリがないので、とりあえず今日奴隷と使った道具のひとつ、ミトンについて書いてみる。日本でSMを楽しんでいる中で最も親しみのない道具のひとつではないかと思う。*ミトン=仏語で手袋。
革拘束具はヨーロッパに行った時にまとめ買いしてくる。だから、たくさ~ん持っている。(最近はユーロが高すぎだから、次回行った時はまとめ買い無理だろうなぁ。住んでいる時は90円の時もあったからね!)日本では革拘束っていうと縛りができない人が使うみたいに思われているらしいけど、そんなことはない!革拘束も奥深いし、一見してどう使用してよいのかわからない厄介な物もある。
そういったこととは別に、日本人ドミナで革拘束をうまく使いこなす人はあまりいないと思う。(感覚的なものや、畳文化や椅子文化による責め方の違い。)ミトンもそのひとつ。
私も使い方がうまい方ではないのだけれど、ミトンについては私なりに面白みを感じている。
理由のひとるが「コミュニケーションの障害」や「コミュニケーションの遮断」、いわゆるハードルを超える面白さを感じるのだ。○○検定の有段者になるぞ・・・みたいなハードルをあげてゆく面白さ。
ふたつめの理由が「無視する面白さ」だ。
人間の指先はすごい情報網。感じている、悲しんでいる、いまいち、嬉しい・・・指先は意外にも、ダイレクトに感情を発信する。人が人から何かを得る時に、目しかみない、言葉しか信じない・・・なんてのはつまらない。ましてやSMをやっているのだから、体中から発するものを知りたい。そのひとつが指先。
こんな大事な指先を革の拘束具で覆ってしまうのはある意味不便。
だけれど、障害あるコミュニケーションも謎ときみたいでなかなか面白い。
それと、小さなミトンという革拘束具によって、私は小さな無視をする。敏感なM男はその小さな無視や、私がコミュニケーションの障害で鈍くなっているのを肌で感じ、ちょっとした恐怖を覚えているようなので面白い。
無謀なことをされる恐怖、そんな大袈裟なものではないけれどそれに似ている。