2007年8月18日土曜日

ペットたち

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画像は保護?されてきた8ヶ月になったシェルティ。超元気です。おトイレは覚えましたが、時々的を外します。(笑)毎朝、そのお掃除が大変です。
彼の名前はコパンと命名。仏語で「相棒」とか「仲良し」その名の通り、ベントの良い相棒になってくれればと思います。

我が家の王様、今年8歳になった愛犬ベントの調子が悪い。出来る限りの時間を取って、最大限一緒にいるようにしている。

大型犬の寿命は10年、それ以降はおまけだと言われている。大きければ大きいほど、寿命は短い。
もし愛犬が小型犬だったとして、いくら長生きしたとしても、間違っても私より長生きすることはない。
いずれ来るその時。
ペットロスト症候群にならないように覚悟もしているし、愛犬がいなくなったら自分の一部をえぐり取られたような日々が暫く続くんだろうなぁってことも想定している。

私が出来るのは、今まで一緒に過ごしてくれた楽しい時間のお礼も含めて、最後まで幸せを保証してあげること。何が保証なのかはわからないけど、とにかく苦しめないこと、一緒にいてあげること。

ペットに順位はないけれど、この先、ずっとベントが一番だと思う。

私は血統にこだわる方ではない。雑種だって何でもいいんだけれど、その私が初めて惚れた犬種がベルジアン・タービュレン。
ウィーンの空港でオオカミのような風格の良い犬を見かけ、一目惚れした。恋いこがれていたものの、まさか飼うことになるなんて思っていなかった。
暫くしてもあの犬が忘れられず、犬の図鑑で探し出したのが、あの犬に似た「ベルジアン・タービュレン」という犬種。
動物病院などの犬種のルーツ?のポスターを見たことある方ならおわかりかと思うが、最もオオカミに近いところにいる犬種。オオカミ好きの私が惹かれたはずだ。

そして、日本にはまだ少なかったけどその犬種がいることがわかり、ブリーダーの元を訪ねた。出会ったのがベントだ。

私が子供の頃、うちには大きな犬がいた。
私の記憶に眠る立耳、大きな犬。
それがウィーンの空港で見かけた犬と重なり、私の記憶を刺激したのかもしれない。とにかく、一目惚れだった。

その後、ベルギーに行くことになったので、ベルギーで飼ったのだと、私がよっぽどのベルギー好きだと思っていらっしゃる方もいますが、そうではない。
ベントは日本の生まれだし、後にベルギーに行くことになったのも偶然。
何故かあの年はベルギーに縁のある年だった。犬もベルギー、オランダ旅行で仲良くなったM男もベルギー人、仕事で訪れたのもベルギー。それが元で、ベルギーに家を借りることになった。

ベルジアン・タービュレン。
名前の通りベルギーのタービュレンという地方の犬。ベントと一緒に帰国する前、出国手続きの際、農林水産省にスタンプを貰いに行った。農林水産省はタービュレンにあり、私は初めてその地方を訪れた。

ベントとふたりでトラムを乗り継ぎ、タービュレンの駅に降りた。
とぼとぼと地図を見ながら歩き始めたが、道路と、鮮やかな緑が続く長閑な景色に、本当に行政機関のある町なのだろうか?と不安になった。
脇にそれて、緑の中に入ってゆくと、農林水産省のスタンプをもらいにきた・・・ってことも忘れてしまう。芝に腰をおろそうものなら、そのまま景色に見入ってしまいそう。
美しい町。鮮やかな緑と小さな湖。それがタービュレンの印象。

その土地を歩く愛犬は、さすがに絵になる。
その土地にあった犬種、その土地にあった食べ物、その土地にあった○○というものを初めて実感した。
ああ、こういうところの犬なんだ、ライフスタイルからして、都会なんかじゃ飼ってはいけない犬なんだと、二度目の痛感をした。

ちなみに、一度めは牧羊地を走る愛犬を見た時。牧羊犬のあるべき姿を見せつけられたから。
ポルトガル語の「風」からとったベントの名前の通り、風の如く走る姿はそれはそれは絵になった。

ベルギーでは、二度と東京では大型犬は飼わないぞ!と思った。
だけど、もしベントがいなくなっても、きっとまたベルジアン・タービュレンを飼ってしまうだろう。
すごいエゴだ。だけど、飼ってしまいそうだ。
オオカミ犬と寝る毎晩は最高幸せだ。私も群れのひとつとなって夜空を走る。

前はペットや人の死を見送るのは嫌だったけど、最近はいくつ穏やかで幸せな旅立ちを見送れるか?という考え方をしている。
そんなちょっと壊れた人生観は・・・
セックスのように生を育む性行為が目的でないSMプレイと言う行為。
破滅に向かって驀進しているとも言えるMと、それに追い打ちをかけているとも言えるSが、共に突き詰めれば、生と死の境目にもなりかねないBDSMという世界。
・・・これらにどっぷり浸かってしまった私の感覚が麻痺して、ゆがんでうまれた人生観かもしれない。

介護という行為については、良い意味でも麻痺しているかもしれない。まぁ、介護って体力との戦いだろうし、それが問題だろうけれどね。
とにかく幸せな旅立ちを見送ることはいいことで、ペットには最低限、それを保証してあげなきゃいけないんだろうな。

できればいつも通りに過ごして、眠るように逝くのがいいんだよ。
だから、何も心配せず、極端なストレスはためず、リラックスした毎日を過ごそうね。ペットはそれでいいんだよ、私のものだから。